特許庁「経営戦略に資するIPランドスケープ実践ガイドブック」を発行

 特許庁は、4月24日から「経営戦略に資するIPランドスケープ実践ガイドブック」を、https://www.jpo.go.jp/support/example/ip-landscape-guide/ でダウンロードできるようにしています。また、6月下旬からは、全国47都道府県の「知財総合支援窓口」や経済産業局の知的財産室等において冊子版を無料で配布しています。


※経済産業省HPより https://www.meti.go.jp/press/2024/04/20240424002/20240424002.html

この実践ガイドブックは、IPランドスケープを既に実施している方、またはこれから取り組まれようとしている方にとっては必読のガイドブックと思います。特に読んで頂きたいのは、実在する3社「Hilti社」「Bosch社」「Nestlé社」を題材とした「仮想実施事例」です。 
この仮想実施事例では、事業部や経営陣と知財部門のやり取りが、事細かに書かれており、社内でIPランドスケープが具体的にどのように遂行されるのかを、秀逸且つ物語風に記載されています。

 私がこの仮想実施事例を読んだ感想は、「ここまでマーケット分析ができる知財担当者はいるのだろうか?」という疑問です。もっとも、一方で、「こうしたマーケット分析までできないと真のIPランドスケープは実施できないだろう。」という感情も生まれました。

 IPランドスケープを、「パテントマップ」の延長線上のもの、と考えられておられる方にとっては、そうした考えが「誤り」であることに気づかされる内容だと思います。是非、読んで頂きたいと思います。

 コロナ禍後、事業を転換しなければ生き残れないと考えておられてる企業においては、IPランドスケープは、有効な一手段だと思います。是非、この実践ガイドブックを参考にして頂ければと思います。

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