「越前がに」に「ICタグ」を今期から取り付け、返礼品問題を受け信頼回復にも活用

 今月は、ふるさと納税の返礼品「越前がに」に不正な表示があった問題に対して、福井県知事が今期(11月~来年3月)から生産者情報等の入ったICチップ内蔵のタグを「越前がに」に取り付ける、と発表したことを取り上げます。

今期から取り付けるICチップ内蔵タグ(左)、従来のGIマーク入りのタグ(右)
出典:読売新聞(https://www.yomiuri.co.jp/national/20261001-GYT1T00408/)

 農林水産省は、9月24日に、福井県越前町に対し、ふるさと納税の返礼品について、地理的表示(GI)の不正使用があったとして再発防止などを求める措置命令を出しました。

 「越前がに」は、GI法に基づく地理的表示(GI)として登録されていますが、GI登録上、「水ガニ(脱皮後の甲羅の柔らかい状態のズワイガニ)」は、「越前がに」の対象外とされています。今回、返礼品の一部で、この水ガニを原材料の過半数を超えて混入した商品を、サイト上で「越前ガニ」と表示していたことなどがGI法違反に認定されました。
 なお「水ガニ」とは、脱皮直後で甲羅が柔らかい雄のズワイガニのことですが、私のようにカニに詳しくない素人には、「越前がに」との違いが全く分からないと思います。

 こうした中、福井県では、今期から1.1㎏以上の「越前がに」を対象に、従来のGIマーク入りの黄色いタグに加えて、ICチップ内蔵タグを取り付けると発表しました。

 このICチップ内蔵タグは、「漁師厳選」などと記載されて、スマートフォンなどを近づけると、水揚げした漁業者や船の名前がわかる専用ページが表示されて、「越前がに」のPR動画も見られるようにしているそうです。
 なお、ICチップ内蔵タグとしては、ユニクロ商品に付された「RFIDタグ」が有名です。この「RFIDタグ」は、セルフレジ等で一括して商品を検出し、支払い金額を算出し、決済処理が迅速に行えるというメリットがあります。また棚卸し等の在庫管理でも、迅速かつ確実に行えるというメリットもあります。

 今回の「越前がに」のICチップ内蔵タグは、もともと他のズワイガニとの混入防止やブランド価値の向上を目的として導入が進められていたものですが、今回のGI不正表示問題を受け、ブランドの信頼回復にも、活用されることになりました。

Contact

ご相談・お問い合わせは知財支援室まで

06-4796-9966
メールでのご相談はこちら

Osaka 大阪

06-4796-9966
〒530-0004
大阪市北区堂島浜1丁目2番1号
新ダイビル23階
Back to Top